国際交流・地域交流

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自治会など本校生14人が岩手県の被災地を訪問

豊中市主催の「高校生東北ボランティアバス」に、自治会執行部の4名を含む14名の生徒が参加しました。8月18日午後5時に豊中市役所前を出発し、翌朝10時に岩手県大槌町に到着。豊中市から贈られた大槌町役場前の「大槌町復興祈念桜」の前で記念写真を撮りました。大槌町、釜石市、陸前高田市といった、津波で多くの犠牲者を出した町を訪問する旅の始まりです。

ここには、桜塚高校の書道選択者の合作パネルもありました。

その後、大槌町役場で倉庫の整理のお手伝いをしました。

大槌高校と桜塚高校は昨年「さくら協定」を結び、野球交流などを行ってきました。今回はその大槌高校も訪問することができました。玄関脇には、昨年度の文化祭で全校生徒で作った折り鶴アートが飾られていました。

大槌高校生徒会のみなさんが、津波のとき、そしてその後の避難生活について、自分たちの体験を語ってくれました。災害時に高校生たちが大きな力を発揮したことも知りました。別れ際に復興祈念桜の前で記念撮影をしました。

その後、被災した大槌町役場を見に行きました。無残な姿に津波のすさまじさを改めて思い知らされました。

次に向かったのは釜石市。ここでは仮設住宅を訪問し、集会所や各家庭にお邪魔して当時の話を伺いました。思い出すのもつらい体験なのに、高校生たちのために一生懸命語ってくださいました。別れにあたって握手をし、忘れないことを誓いました。

最後の訪問地は陸前高田市です。「奇跡の一本松」で有名になったこの町も、大槌町と同じく市庁舎が壊滅的な被害を受け、今は仮設の建物でした。

陸前高田市では図書館も津波の被害を受け、職員も書物も全て流され失われたそうです。今は高台に仮設の図書館が建っていますが、正式な図書館をつくるために「陸前高田夢プロジェクト」を展開しているとお聞きしました。桜塚高校でもこのプロジェクトに協力しようと考えています。

ボランティアバスの旅も終わりに近づきました。最後に私たちにお話し下さったのは陸前高田市の戸羽市長。市民の命を守れなかった悔しさをバネに、津波以前よりよい町をつくりたい、という言葉が印象的でした。

4日間のバスの旅は、終わってしまえばあっという間でした。被災地で生き残った人たちはみんな優しくて、高校生たちに「東北を忘れないで自分を大切にして生きてください」という言葉をくれました。これから自分はどんなふうに生きていくのか、今回の旅の出会いをかみしめながら、ゆっくり考えてほしいと思います。  (報告者 : 自治会顧問 西田)