第81回入学式を挙行しました
本日の午後、「第81回入学式」を挙行しました。
爽やかな天候とフレッシュな新入生がマッチした、とても素晴らしい式になりました。




入学生の皆さん、桜塚高校へようこそ! 現役生徒と教職員一同、皆さんを心から歓迎します。
これからの3年間、今日出会った仲間と共に充実した高校生活を送ってください。そして、立派に成長してください。
(以下、式辞です)
春は希望の季節であり、すべてが活気に溢れています。そして、校内にある桜の木も、鮮やかに色づいています。この良き日に、ご来賓の方々のご臨席を賜り、第81回入学式を挙行できますことに、大きな喜びを感じております。高いところからではございますが、厚くお礼を申し上げます。
ただ今、360名の生徒に、入学を許可、いたしました。
保護者の皆様におかれましては、晴れやかな姿を目の前にされ、感無量の思いであろうと拝察いたします。教職員を代表し、心よりお祝いを申し上げます。
さて、新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。皆さんは今、それぞれが、これからはじまる高校生活に夢を描き、新たなステージへの第一歩を踏み出そうとしています。その姿に、心からエールを送りたいと思います。
本校は昭和12年に設立され、89年目を迎える伝統ある学校です。「明朗」「敬虔」「奉仕」という校訓は、開校以来、大切に受け継がれてきました。「明朗」とは、明るく朗らかであること、「敬虔」とは、人を敬い大切にする心、「奉仕」とは自分の利害を離れ、人や社会のために尽くすことを意味します。
これらは、私たちが「人」や「社会」と繋がるうえにおいて、欠かすことのできない力です。
皆さんには、授業で身に着ける「知識」や「技能」はもちろん、高校生活全般を通して「人間力」を大いに高め、将来、社会で活躍する人材へと成長して欲しいと願っています。
また本校の教育目標は、国際化が進む社会において、高い志と夢を持ちながらリーダーシップを発揮する人材の育成です。「コース制の導入」や「ICT機器の活用」など、特色ある教育活動を展開し、専門的で深い学びの場を創出しています。意欲的に取り組み、グローバル社会を切り拓く力を養ってください。
それでは、入学にあたり、私から皆さんが高校生活を送るにあたって、ぜひ、心にとどめて欲しいことを二つ伝えます。
まずひとつ目、それは、自分を信じ、いろいろなことに、挑戦をして欲しいということです。 皆さんは、車いすテニスで活躍する小田凱人という選手のことを聞いたこと、見たことがあるでしょうか。
現在19歳の彼は、9歳の時、骨肉腫という大きな病気になり、車いすでの生活を余儀なくされます。サッカー選手になりたいと、将来に大きな夢を膨らませていた時だったと言います。「大好きなサッカーを、二度とすることができない。」幼い彼にとって、その現実は、とうてい受け入れることのできないものだったでしょう。
しかし彼は、後ろを向くことなく、自分の生きる道を求めました。そして、自分の身体でもできる「車いすテニス」を見つけ、思い通りにいかない経験を何度も重ねながら、努力を続けました。言葉では表現することのできない、大変な日々も、数知れずあったと思います。
しかし、その積み重ねは、見事に、彼の花を咲かせます。5年後の2020年、ジュニアの国際大会にわずか一四歳という年齢で出場し、シングルスとダブルスで優勝。そして、次の年には、史上最年少の15歳でジュニアの「世界ランキング一位」となります。
その後はプロに転向し、全仏オープンやウィンブルドンで優勝、一昨年開催されたパラリンピックで金メダルに輝くなど、今も世界のトップ選手として活躍をしています。
確かに、彼が成功した背景には、たぐいまれな運動能力があったことは間違いありません。しかし、もし彼が、車いすになった段階で「自分には無理だ」とか、「できるわけがない」と思っていたら、間違いなく今の姿はありませんでした。今の彼を築いた最大の要因は「テニスの能力」よりも、むしろ、彼自身が持っている「自分を信じて、挑戦をする心」のような気がします。
高校生活は楽しいこともたくさんありますが、思うようにいかないこともたくさんあります。成功することよりも、むしろ失敗することの方が多いかもしれません。しかし、その全ては、長い人生にとって貴重な財産です。自分を信じ、様々なことに挑戦をしてください。そして、成功からも、失敗からも多くのことを学びとってください。
本校には、皆さんの成長をサポートする様々な取り組みがあります。例えば、朝の十分間を活用した「読解力の育成」や「桜塾」と呼ばれる英検対策講座は、学力向上を支援します。また、ニュージーランドでの語学研修や韓国スタディーツアー、さらに、様々な国からの留学生受け入れなどをおこない、グローバル感覚を醸成します。ぜひ、積極的に活用し、自分自身を磨いてください。
また、部活動も活発で、運動部、文化部、合わせて32のクラブに9割ほどの生徒が入部し、いきいきと活動しています。部活動は、仲間と共に夢を追いかける楽しさや、学年を超えた繋がりなど、かけがえのない経験を通して、人間形成に大きな役割を果たします。ぜひ入部し、高校生活に華を添えてください。
伝えたいことの二つめ、それは、「繋がり」を大切にして欲しいという事です。
インターネットの発達により、いつでもどこでも簡単に繋がることができるようになりました。しかし、お互いの表情を見ない、SNSによって、相手の気持ちを考えない「言葉の暴力や攻撃」が行われ、本来は「人」と「人」とを繋ぐはずの大切な「言葉」が、人を傷つける道具になることも少なくありません。
言葉や文字は生きものと同じです。そして、それに魂を吹き込むのは発信する人の「心」です。たとえ、同じ言葉であっても、使う人の心によって言葉のもつ「温かさ」や相手に与える「役割」が大きく変わります。本当のコミュニケーション力とは、難しい言葉が使えるとか、流ちょうにしゃべれるということではなく、相手を思いやりながら、自分の気持ちを伝える力です。
今後、ますます社会のグローバル化やバリアフリー化などが進み、様々な「立場の人」や、様々な「考えを持った人」と繋がる場面が多くなってきます。 自分の考えを持ちながらも、考えの違う他人にも理解を示し、対立するのではなく対話を重ね、協力しながら、社会を創っていかなくてはなりません。
繋がる力こそが、AIにもロボットにも無い、人間が持つ最高の能力です。
高校はいろいろな思いや考えを持った人間が協力しながら生活を送る場所です。「繋がりの大切さ」を実感する絶好のチャンスです。様々な「行事」や「部活動」などを通じ、「仲間といる喜び」や「支え合うことによって生み出される力」を実感し、人を大切にする心を育んでください。また、人間同士が繋がるための原点である「挨拶」の習慣も身につけてください。
終わりになりましたが、保護者の皆様、改めておめでとうございます。高校入試という大きなハードルを前に努力を重ねるお子様への寄り添いや励ましの日々は、大変であったものと推察いたします。また同時に、今日から次のステップに進み、より高いレベルにチャレンジする姿を、様々な思いでご覧いただいているものと存じます。
そんな皆さまへ、お願いがございます。皆さまと、私たち教職員は、今日から三年間、ここにいる生徒たちの成長にむけて協力をしていくことになります。協力に必要なのは、お互いの理解と信頼です。私たちは、ご家庭の教育の理解に努めてまいります。皆様におかれましても、どうか本校の教育方針や指導についてご理解、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
それでは、新入生の皆さん。およそ千日間の旅が始まろうとしています。皆さんは今まさに、滑走路を走っているところです。不安もあると思いますが、自分の力を信じ、思い切って飛び立ってください。
飛行機は離陸をするとき、一番多くのエネルギーを必要とします。しかし、大空に飛び立ったとき、飛び立った人にしか見ることのできない素晴らしい景色が広がるはずです。
三年後のさらなるテイクオフに向け、皆さんが大きく成長することを願い、入学にあたり贈る言葉とします。

