1・2年生の2学期が始まりました
本日から1.2年生の2学期が始まりました。全校生徒が揃い、新しい学期のスタートです。
8時40分に体育館に集合し、始業式を実施。まず私の方から学期初めの挨拶をしました。


<以下、要約です。>
この夏も、自然環境の変化を痛切に感じました。8月5日には群馬県で、41.8度という観測史上最高の気温が観測され話題になりました。しばらくの間は残暑が厳しく、熱中症への対策が引き続き必要です。また、気温の上昇により大気も不安定になっています。8月上旬には、九州地方、先週は東北地方を中心に線状降水帯が発生し大きな被害が出ました。 地球温暖化に対する対策は大きな課題です。私たち一人一人が自分事として捉え、できることを一つひとつ行動に移していかなければなりません。
さて、夏休みを皆さんどう過ごしましたか?
部活動に明け暮れた人もいると思います。いろいろな部活動の応援に行く機会があり、皆さんから元気をもらいました。これから公式戦が始まる部もあります。ぜひ全力を尽くしてください。その他、家族と一緒に旅行に行った人、あるいは時間があるこの時ばかりと自分の好きなことに没頭した人、皆さんそれぞれの夏休みを過ごしたことと思います。
私はこの夏、東北地方に出かけ様々な震災遺構を見学しながら、自分自身の危機管理についてアップデートする機会を持つことができました。「さくら協定」を結んでいる「大槌高校」を訪問することもでき、とても有意義な日々でした。
また、「国宝」、「木の上の軍隊」という2本の映画を鑑賞しました。どちらも見ごたえのある作品であったのですが今日はそのうちの「木の上の軍隊」という映画について少し話をしたいと思います。なぜなら、この映画の舞台である沖縄の伊江島は、この秋に2年生が修学旅行で行く場所であるからです。
第二次世界大戦末期の1945年、沖縄諸島に上陸した連合国軍と日本軍の間で「沖縄戦」と称される戦争が起こりました。当時空港のあった伊江島においても激しい戦闘があり、地元の住民も含め多くの犠牲者を出すこととなります。映画は、その伊江島での戦闘において木の上に身を隠しながら、終戦を知ることなく2年間生き延びた(本人たちにとっては戦い続けた)実話をもとにして作られたものです。
とてもリアリティー溢れた描写で、戦争の恐ろしさ、悲惨さ、巻き込まれた人間の心理などを改めて深く考えさせられました。
今年は戦後80年という節目の年。戦争を経験された方々が高齢化する中、その「ありのままの状況」や「その時の思い」などを伝え残していくことが年々難しくなっています。
「話を聞く」のと「実際に体験する」のとは、大きな乖離があります。
例えば、皆さんが経験した「コロナ」の3年間も、言葉では「ソーシャルディスタンス」、「黙食」、「分散登校」などといった言葉で当時のことを伝えることはできます。しかし、友達と遊べなかったり好きなことができなかった当時の「思い」や「虚しさ」、「悔しさ」などを全て言葉で表現することはできません。そこには、言葉にならない感情が存在しているんです。
戦争を経験した人にしかわからない「感情」や「思い」を含め戦争の悲惨さなどを後世に語り引き継いでいくことの必要性、単に「昔にあった事実」を知識で継承するのではなく、全ての人が「自分事」として捉えながら考えることの大切さを改めて実感しました。
2年生の皆さん、修学旅行までに機会があれば、「木の上の軍隊」を観てください。実際に島を訪れた時に湧き出る感情や目に映る島の風景が大きく変わるのではないかと思います。
話は変わりますが、2学期は学業の面でも大切な時期です。
まず、1年生にとっては学習レベルが上がり授業の進度が速くなるなど、高校生としての学習が本格的になります。1学期は何とか中学校の貯金でこなしていた人もなかなかそうはいかなくなります。家庭での予習・復習をしっかりとおこない、受け身の姿勢ではなく主体性を持って学習に取り組んでください。
そして2年生にとっては、取り組みや成績に差が生じる時期です。1年生の時は一定の緊張感があり、3年生になると目の前に具体的な目標がでてくるため多くの生徒は学習に取り組みます。しかし、途中の時期であるこの時期は、計画性を持って学習に向かう生徒とそうでない生徒に分かれ、二極化傾向が見られるからです。「2年生の1学期から2学期を制する生徒が受験を制する」と言われるほど、この時期の過ごし方は大切です。
「やる時はやる」が桜塚高校生の持ち味だと思っています。楽しむところは思いっきり楽しみながら、やるべきことは計画性を持って進めてください。
9月5日(金)6日(土)に開催される「桜花祭」、全校生徒の力が結集し素晴らしいものになることを楽しみにしています!
(以上)

挨拶の後、吹奏楽部の表彰を行いました。北摂大会で金賞、代表で出場した府大会で見事銀賞。とても立派な成績です。おめでとうございます!
最後に生徒指導部からの講話があり、式は終了しました。2学期が全ての生徒にとって充実した日々になることを心から願っています。

