お知らせ 学校長ブログ

1年生「親学習」

1年生の家庭基礎(家庭科)の授業を活用し、毎年この時期に「親学習」を行っています。

豊中市の協力のもと、親学習のファシリテータである伴野先生を講師にお招きし、「親とは?」「夫婦とは?」「家族とは?」といったテーマで、様々なことを考えてみようという取り組みです。

<「親」を学ぶ・「親」をつたえる>という大阪府が発行したリーフレットに沿ったワークショップ型の授業です。

生徒たちは、グループごとにつくりあげたストーリーをもとに、寸劇を発表します。

各グループの発表後、伴野先生から劇を見た総括を行っていただきました。

そしてその後、「子どもが育つ魔法の言葉」ドローシー・ロー・ノルト・レイチェル・ハリス著から引用した『子は親の鏡』を一緒に読みました。

この授業の面白さは「正解が一つではないこと」です。つまり、人それぞれ自分なりの「正解」を導かなければなりません。また、その過程において他人の気持ちや人間関係のバランスを考えることが求められます。

ネット社会が発展し、人はひたすらスマホを検索し「一般的に正解とされる答え」を求めるようになりました。

また、「フィルターバブル」と称される、自分のスマホから発信される「自分に都合の良い情報」に包まれることによって、自分と異なる考え方を理解したり、違う考えを持っている人の気持ちに寄り添うことが苦手になっているような気がします。

生徒にとってこれから長い人生、現実にはこの授業のように「正解」を自分で創り出さなければならない場面が多く出てきます。大学入試には出題されない問題も、人生を生き抜いていくためには、大切な問題です。

生徒の皆さん、ぜひ、「自分なりの考え」を大切にしてください。そして同時に、その考えが「周りにとってどうか」ということを想像する力を持ってください。

いろいろなことを考えさせられた時間でした。

講師をしていただいた伴野先生、貴重な時間をありがとうございました。