岩手県立大槌高校を訪問
本校は岩手県立大槌(おおつち)高校と「さくら協定」を締結しています。
2011年(平成23年)に東北地方太平洋沖で大規模な地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。
家屋等の倒壊、火事、そして大津波により多くの方の命が奪われ、その数は、関連死や今も行方不明の方を含めると2万人を超える大変な数です。
岩手県の海沿いにある大槌町も大きな被害を受け、地震と津波により住民の10%近い1286人が尊い命をなくされました。
災害発生5カ月後の8月、本校生11名が「豊中市のボランティアバス」に参加し、被災地でのボランティア活動を行いました。そして、このことがきっかけとなり、本校と大槌高校が繋がる「さくら協定」が結ばれました。「さくら協定」という名称がつけられたのは、お互いの校章に「さくらの花」があることからです。
その後、野球部の交流試合をはじめ多くの交流をおこないながら本校と大槌高校は連携をおこなっています。昨年度は、秋の避難訓練の際、大槌高校の「復興研究会」が作成した動画や紙芝居を視聴しました。
この夏、私的な旅行で東北地方を訪れることになり、かねてから念願であった大槌高校を訪問しました。そして、災害から14年経つ東北地方の災害復興の様子を見て回ることができました。


8月1日(金)、校長先生、副校長先生に町を案内していただきながら町を視察しました。防潮堤の拡大など災害を機に危機管理が高まっている様子が良くわかりました。



また、大槌高校にある「さくら協定展示」や締結記念で植樹された「しだれ桜」などを見せていただき、この繋がりを末永く大切にしていかなければならないと改めて強く感じました。






「記念桜」をはさみ、志田校長先生と記念撮影
次の日の午前、陸前高田市にある「東日本大震災津波伝承館」で、大槌高校と陸前高田高校の生徒によるイベントがあり、両高校の生徒たちが、防災についての意見交換や地元の方へのインタビューなどを行っていました。 現役の高校生は震災が発生したときは生まれて間もない頃、ほとんど記憶に残っていないはずです。その高校生たちが防災について真剣に取り組んでいる姿を見て感動しました。


午後には、宮城県石巻市にある「大川小学校跡地(現 石巻市震災遺構大川小学校)」を訪問しました。74名の児童と10名の教職員が津波に流され、クライシスマネジメントについて様々な物議を醸した場所です。




幼い命を含め、亡くなられた方々に哀悼の意を表すとともに、改めて災害の大きさ、怖さを実感し、「学校の危機管理」について考えさせられました。
向こう20~30年以内に、高い確率で発生すると言われている「南海トラフ地震」では、私たちが住んでいる大阪に大きな被害が出ると予測されています。大槌高校の先生方が「大阪も他人事ではありませんね。」と言われた言葉が心に残りました。ぜひ、今回の経験を大切にしたいと思います。
大槌高校の志田校長先生、伊藤副校長先生、そして復興研究会の顧問の先生方、生徒の皆さん、お世話になりました、今後とも末永く連携をよろしくお願いします。

